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LABOTシャツくん 細い線、小さい文字、どこまで再現できる?【製版編】
シルクスクリーンを快適に楽しむには、基本的に実寸1㎜以上(データの場合は線幅3pt以上)を推奨しています。
なぜなら細い線は印刷すると潰れやすい上、スクリーンの目づまりもしやすいから。
そして、印刷だけではなく製版の難易度もグッと上がります。
ということで、「Tシャツくん」で細い線や小さい文字がどこまで再現できるのかを検証してみました。
こちらの記事は、第一関門である「製版」編です。Tシャツくんで製版可能なボーダーラインを探っていきます!
ぜひ印刷編の記事と合わせて読んで理解を深めてくださいね。
豆知識
「pt、point(ポイント)」とは、文字や線、図形のサイズを表す単位です。
illustratorやPhotoshopなどのDTPソフトでは1ポイント=0.3528mmが採用されています。
線の場合は線幅、文字の場合はの文字自体の幅を表します。
Tシャツくんで細い線、小さい文字どこまで製版できる?
実験に使った図案や道具は以下の通り。
・スクリーン:120メッシュ
・原稿用紙:インクジェット専用用紙
線 の製版結果
0.5ptは、やさしくブラシでなでるだけでポロポロと崩れてしまいました。
これ以上ブラッシングをしたら消えてしまいそう。
「製版はほぼできない」と断言させていただきます!
1~1.5ptは、製版できましたが拡大するとギザギザとしています。
ブラッシングの力加減によっては崩れてしまう可能性があるかも?
丁寧に優しくブラッシングするのが肝です。
2pt以上ですと比較的安定して製版できそうです◎
文字の製版結果
ゴシック体と明朝体、それぞれ8pt / 10pt / 12pt / 14ptで検証してみました。
ゴシック体:
10pt以上は、思っていたよりもきれいに製版できました!
8ptは、漢字の部分が潰れていますがひらがなとアルファベットはギリギリ…といったところ。
明朝体:
大きさや線の強弱がある明朝体は、14ptまで大きくしてもかなり厳しい結果に。
そもそも横線の線幅が細すぎるため、フォントを太くしてもらうなど工夫が必要そうです。
まとめ
Tシャツくんでキレイに製版できるのは
・線
1pt以上(約0.36mm)は製版可能
・文字(ゴシック体)
10pt以上は製版可能
・文字(明朝体)
14ptでも製版は難しい。フォントを太くするなど工夫が必要。
という結果となりました。
そして、肝心なのは印刷です。製版ができても印刷ができるとは限りません!
次回は、細い線・小さい文字の印刷編をお届けします。
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