初めてのシルクスクリーン印刷①〜初心者向けに詳しく解説!シルクスクリーンキット・ロゴスルとは〜
※「ロゴスル」「ペーパーロゴスル」はリニューアルに伴い販売終了となりました。
>>後継品はこちら
今回から3回に分けて、本当に全く初めてシルクプリントに挑戦するという方向けの詳しい印刷のやり方をご紹介していきます!
●目次
シルクスクリーン印刷とは
シルクスクリーンキット・ロゴスルとは
シルクスクリーンキット・ロゴスルの特徴
シルクスクリーンキット・ロゴスルのセット内容
シルクスクリーンキット・ロゴスルの料金
以下「初めてのシルクスクリーン印刷②〜初心者向けに詳しく解説!シルクスクリーンキット・ロゴスルの入稿方法〜」に続く
シルクスクリーン印刷とは|初心者でもわかる基礎知識
シルクスクリーン印刷とは、メッシュ状に張られた細い糸(スクリーン)を使ってインクを版に通す印刷技術のことです。版にインクを流し込んで押し付けることで、印刷物に模様や文字を残すことができます。
シルクスクリーン印刷は、布だけでなく紙、プラスチック、金属などの様々な素材に印刷することができ、耐久性が高く、色の再現性に優れるという特徴があります。初めての方でも、シルクスクリーンキット・ロゴスルを使うことで手軽にシルクスクリーン印刷を体験することができます。
また、「道具を買う前に一度シルクスクリーン印刷を体験してみたい!」という方は、全国にあるHANDoコミュニティーのお店でワークショップなどのイベントを開催していますので、お近くのお店をチェックしてみてください。

シルクスクリーンキット・ロゴスルとは
シルクスクリーンキット・ロゴスルは、簡単・手軽にシルクスクリーン印刷するためのキットです。
キットには、シルクスクリーン印刷に最低限必要な道具やインクなどが一式同梱されており、自宅やオフィスで手軽にオリジナルのロゴ入りTシャツやバッグなどを制作することができます。
また、ロゴスルの特徴として、シルクスクリーンで一番大切で、一番最初に超えなければならない難関であるシルクスクリーン製版をプロがやってくれる料金込みでのキットになっていることです。
自分で作成したロゴやイラストをショップのプロが責任をもって製版して自宅など指定した場所に届けてくれるため、初めてでも安心してシルクスクリーン印刷が楽しめるのです。
手順は簡単。自分で作成したデザインをロゴスル購入時にHANDo WEBSHOP 製版データ入稿フォーム(https://www.hando-horizon.com/fukugyo/logosuru/guidelines/)に送信します。すると、製版済みのスクリーンと印刷に最低限必要なセットが届きますので、ロゴスル・シルクスクリーンキットなら、初心者でも手軽にシルク印刷を楽しむことができます。

シルクスクリーンキット・ロゴスルの特徴
シルクスクリーンキット・ロゴスルは、手軽に自分のロゴを様々なものに印刷することができます。手書きやパソコン上で作成したデザインをデータにして送信するだけで、製版済みのスクリーンと印刷に必要な道具が一式届きます。
ちなみに手書きの場合は普通の写真撮影等ではきれいな版にならないので、スキャナを使用することをおすすめしますが、自宅にスキャナがない場合、コンビニコピー機でスキャンができるお店を利用するか、アプリを使用して画像処理しましょう。(アプリでの作成方法は次の記事で詳しくご紹介します)
シルクスクリーンキット・ロゴスルの特徴は以下の通りです。
①シルクスクリーン製版がセット価格に含まれている
ロゴスルの価格には、シルクスクリーンの製版が価格に含まれています。シルク印刷に最低限必要な道具やインクも含まれているので、あとは印刷したいデザインと、印刷するモノ(Tシャツ、トートバック、ハンカチなど)を用意すれば、初心者でも安心してシルク印刷を始めることが出来ます。
②届いたらすぐに印刷できる
シルクスクリーンキット・ロゴスルには、必要なものが全て揃っていますので、届いたらすぐに印刷を始めることができます。印刷に必要な道具やインクなどを一つずつ揃えるのは、初心者にはとてもハードルが高いですが、そうした手間が省けるため、手軽にシルク印刷を始めることができます。
③家で省スペースで印刷できる(1㎡)
シルクスクリーンキット・ロゴスルは、卓上に置けるスペースがあれば印刷することができるため、場所を取らずに印刷することができるのもうれしいポイントです。限られたスペースで気軽に楽しむことができます。
ただ、たくさん印刷する場合は、印刷したものを乾燥させるためのスペースは事前に確保しないと後で大変なことになるので注意が必要です!
このように、シルクスクリーンキット・ロゴスルは届いたらすぐに印刷することができ、自分のデザインしたロゴやイラストを手軽に、必要な時に必要な分だけ印刷したりすることができます。また、場所を取らず、限られたスペースで印刷ができるという魅力的な特徴があります。
シルクスクリーンキット・ロゴスルのセット内容
シルクスクリーンキット・ロゴスルには、あなたが作ったデザインの製版済みスクリーン、シルク印刷用フレーム、スプレーのり、スキージ、ヘラ小、シルクスクリーンインク(8色から選べる)、プリント台紙が含まれています。
1. 製版済みスクリーン + シルク印刷用フレーム
2. スプレーのり80ml
3. スキージ14cm
4. ヘラ小
5. シルクスクリーンインク50g(好きな色が選べます!)※綿、綿ポリ(綿50%以上)、紙、白木対応
6. プリント台紙(厚紙)
<上記1.~6.各1個>

このキットを使うことで、自分で作成したデザインを、様々な素材(綿、綿ポリ(綿50%以上)、紙、白木を推奨)、好きな場所に印刷することができます。
スクリーンの製版からインクなど、シルクスクリーン印刷に必要な最低限の道具がすべてキットに含まれているため、初心者でも簡単に、安心してシルクスクリーン印刷を楽しむことができます。
また、インクは8色から選べるので、(ペーパーロゴスルでは5色から!)自分の好みやデザインに合わせて選ぶことができます。プリント台紙も付属しているため、すぐに印刷を開始することができます。
シルクスクリーンキット・ロゴスルの料金
まず、とりあえずシルクスクリーンを始めたい!という方は、シルクスクリーンキット・ロゴスルをご購入ください。それで、必要なものが全て揃います。
さらに、もっと違うデザインも印刷したい場合、ロゴスル版のみを追加でご購入いただければ異なるデザインを追加で印刷することが出来ます。

ロゴスル・シルクスクリーンキット | ロゴスル版のみ(追加・リピート) |
通常価格:5,500円(税込) | 通常価格:1,430円(税込) |
SALE 4,950円(税込) | SALE 1,100円(税込) |
もっと大きいサイズの版がほしい・・・!という方は「シルクスクリーン製版サービス」もどうぞ。

①印刷するアイテムの用意
まずは印刷したいアイテムを用意します。Tシャツやトートバッグなど、印刷できる素材であれば何でもOKです。
②デザインデータの準備
次に、印刷するデザインを用意します。HANDo WEBSHOPにデザインデータを送信するだけで、製版済みのスクリーンと印刷に必要なセットが届きます。
このときに注意してほしいことは、データは全てスミ1色で作成すること!
手書きの場合は、油性マジックなどで原稿を作成して、スキャンする際に白黒2色でのスキャンをしてください。とにかく真っ黒であることがポイント。薄い黒やグレーはプロが製版してもきれいな版になりませんので、注意!
ここが、シルクスクリーン印刷で最も大事な所と言っても過言ではありません!
必ず白黒2色でデータを作成しましょう!
次回は、詳しい入稿の仕方を含めたロゴスル・シルクスクリーンキットの注文方法についてご紹介いたします。
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シルクスクリーン「ソフト×クリア」であそぶ!写真の網点加工製版も。
写真原稿の網点加工 ソフト×クリアインクであそぶ 2022年9月に新発売となったTシャツくんシルクスクリーンインクの「ソフト」と「クリアインク」。 やわらかな仕上がりで、なんだか目詰まりしにくいらしいけど実際どうなの?今までのインクと何が違うの?という方のために今回は実験をしてみました! シルクスクリーンインク「ソフト」って? Tシャツくん シルクスクリーンインク「ソフト」 シルクスクリーンインク「ソフト」は、生地の質感を損なわず柔らかな仕上がりでプリントできるインク。 いわゆる「染み込み系」と呼ばれるインクなので、元からこんな色の生地でしたよ~というように、インクが乗っている感じがしないインクです! そのため、手ぬぐいやタオルなど肌に触れるものや、ベビー服にもかなりおすすめ◎ また、紙に刷ってもサラサラとしているので、重ねるとインク部分がべたつきがちな本の中身などにも使えちゃいます。 そして最大の特徴は「透ける」こと! 「ソフト」に「クリアインク」を混ぜてプリント 通常インクの上にインクを乗せると(例:赤の上に青を刷る、など)後から刷ったインクの色で下の色が隠れてしまいますが、ソフトの場合は下の色が透けるんです! そのまま使用しても下の色は透けて見えますが、ここに「クリアインク」を混ぜるとさらに透明感マシマシ。 まるで水彩絵の具のようにプリントすることができます。 ・シルクスクリーンインク「ソフト」を見てみる ・「クリアインク」を見てみる 青空の写真を刷ってみる 使用する原稿は青空の写真 今回の実験ではその特徴を生かすために青空の写真を使います。 とはいえこのままでは製版できないので、これをグレースケールに変換! 青空の写真をグレースケールに変換 Tシャツくんで製版する場合はここで網点加工をしなければなりませんが、今回は製版サービスを利用するのでこのままでOK! 規定サイズに収めたらこのまま入稿します。 ※「高解像度版 シルクスクリーン製版サービス」はリニューアルに伴い販売終了となりました。 >>後継品はこちら Tシャツくんでは「原稿は真っ黒に!」「とにかく黒くして!」とうるさいくらいに徹底していますが、製版サービスでは機械が製版をしてくれるので、グレー部分は自動的に網点加工が施されるので便利♪ (網点の線数や角度など細かなこだわりがある方はご自身で網点加工をしてからご入稿されることをおすすめします◎) ・「製版サービス」についての詳細はこちら 実際にプリントしてみよう! ①「ソフト」のあおで刷ってみる Tシャツくんシルクスクリーンインク「ソフト」の「あお」でプリント まずは「ソフト」のあおでプリント。 空にしてはちょっと色が濃いですが、網点表現も綺麗にできています。 小さな雲まできっちり製版できていますね! ②「ソフト」のあおに「クリアインク」を混ぜる Tシャツくんシルクスクリーンインク「ソフト」の「あお」に「クリアインク」を混ぜる お次はクリアインクを混ぜてプリントしてみました。 「ソフトあお」が4、「クリアインク」が6の割合で混色しています。 どうでしょう?なかなか良い感じの青空になってきたのでは? ③「ソフト」のあおに「クリアインク」を混ぜる(薄め) Tシャツくんシルクスクリーンインク「ソフト」の「あお」に「クリアインク」を混ぜる さらにクリアインクを足してみたバージョンがこちら。 2:8でクリアインクがかなり多めです! 水彩画のようでもあるし、本物の写真のよう。これくらいの色合いが個人的には好みです。 ④ソフトのあか、きいろに「クリアインク」を混ぜる Tシャツくんシルクスクリーンインク「ソフト」の「あか」「きいろ」に「クリアインク」を混ぜる 今度はあかときいろとクリアを混ぜてみました。 あえて大雑把にぐるぐる混ぜ、最後にちょこっときいろを足して一刷りすれば、なんだかそれっぽい感じの夕焼けに。 ⑤「プレーン」の「おれんじ」で刷ってみる Tシャツくんシルクスクリーンインク「プレーン」の「おれんじ」でプリント でもそれって網点加工されてるからでしょ?どんなインクでもそんな感じになるでしょ?という方にはこちら。 Tシャツくんインクのスタンダードタイプ「プレーン」でプリントすると、空といえば空ですが、かなり濃くはっきりと印刷されました。 水彩っぽさや透明感はほとんどなくなってしまいました。。 ⑥「リッチ」の「あお」で刷ってみる Tシャツくんシルクスクリーンインク「リッチ」の「あお」でプリント 最後は濃色生地用インク「リッチ」でもプリントしてみました。 青空、強い。 まとめ ・「ソフト」×「クリアインク」は透明感を出せる 水彩画のような透明感を出したい、写真の色味やニュアンスを残した感じでプリントしたい、という場合は「ソフト」と「クリアインク」を使ってみるのがおすすめ。 色を薄めたいときに「白」を混ぜると色そのものが変わってしまいますが、透明な「クリアインク」なら濃度のみを落とすことができるので、まさに水彩絵の具のように使うことができますよ。 ・シルクスクリーンインク「ソフト」の詳細はこちら ・「クリアインク」の詳細はこちら ・写真の製版なら「製版サービス」がGood Tシャツくんでも網点加工の原稿を製版することができますが、やはり手でブラッシングをして、という製版になるとあまりに細かい絵柄は難しいもの。 そんなときは「製版サービス」を使ってみるのがおすすめです! 網点加工が難しくてできない、という方もフリーソフトなどで写真をグレーに変換すればOK。 製版サイズに設定したパワポなどに貼り付けてPDFで保存すれば誰でも簡単に入稿できちゃいます◎ ・製版サービスの詳細はこちら いつもとはちょっと違うシルクスクリーン、ぜひ楽しんでみてくださいね。
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シルクスクリーンとは?やり方や必要なもの、印刷手順や体験できる場所を紹介
シルクスクリーンとは シルクスクリーンとは孔版印刷の一種で、メッシュ(網の目)状のスクリーン(版)にインクを通過させる孔(あな)をあけて印刷する技法です。現在はテトロンやポリエステルでつくられていますが、昔はこのスクリーンに絹(シルク)を使っていたという歴史上の理由から、シルクスクリーン、シルクスクリーン印刷、シルクスクリーンプリント、シルクプリントなどと呼ばれています。 シルクスクリーンってどうやるの?必要なものや手順を紹介 <必要な道具と材料> シルクスクリーンの道具一覧 ・スクリーン版・インク・スキージ・ヘラ・スプレーのり・プリント用のパネル(中敷き)・ティッシュ・水を入れたコップ・Tシャツなど刷る素材・ドライヤー(・アイロン) 「スクリーン版」はTシャツくんを使って自分で作るパターンと、製版サービス「ロゴスル」を使って製版済みのスクリーン版をご自宅へお届けするパターンが選べます!「Tシャツくん」がおすすめの方・版づくりから楽しみたいこだわり派さん・自分の手でつくることをストーリーとして大事にしたい方「シルクスクリーン製版サービスロゴスル」がおすすめの方・シルクスクリーンを試してみたい初心者さん・プリント作業に集中したい方それぞれの詳細は下記ページもしくは記事の後半でご紹介しています! Tシャツくんhttps://www.webshop.hando-horizon.com/SHOP/101390016.html シルクスクリーン製版サービス「ロゴスル」https://www.webshop.hando-horizon.com/SHOP/361540/list.html <印刷できるものとインクの種類> Tシャツくんシルクスクリーンインクは水性から油性まで種類豊富!綿素材はもちろん、ポリエステルやナイロン、撥水生地にプリントできるインクのほか、ガラスやプラスチックに印刷できるインクも。 Tシャツくんシルクスクリーンインク ソフト・プレーン・リッチの比較 Tシャツくんでスタンダードなインクは「プレーン」「リッチ」「ソフト」の3種類。誰でも扱いやすく目詰まりしにくいプレーン、目詰まりしやすいけど濃色生地にもよく発色するリッチ、濃色生地には発色しないけど目詰まりしにくくサラッとした仕上がりになるソフト。用途やお好みでぜひ使い分けてみてくださいね。 Tシャツくん 水性 シルクスクリーンインク 素材対応表 NEW!エコな詰め替えタイプも出ました! Tシャツくんシルクスクリーンインク「プレーン」にエコな詰め替えタイプも新登場!お手持ちの容器を繰り返し使うことができ、ゴミもコンパクトなのが嬉しいポイント。 Tシャツくんシルクスクリーンインク プレーン500gオトクな詰め替えタイプはこちら Tシャツくん シルクスクリーンインク全種ご紹介!水性・油性の違いも。 <シルクスクリーンのやり方・印刷手順> ①中敷きを入れる。 ②刷りたい位置に版を置く。 ③絵柄の上部にインクを乗せる。 パネルを入れる 版を置く インクを乗せる ④スキージで刷る。 ⑤版を持ち上げて… ⑥乾いたら完成! スキージで刷る 版を上げる 完成! シルクスクリーンの特徴・メリット ①自宅でも手軽に始められる シルクスクリーンは何か大きな業務用の機械だったり、作業場のような場所がないとできない…なんてことはありません!道具さえ揃えてしまえば皆さんのご自宅でも簡単に始めることができますよ♪ ②自分でオリジナルのTシャツや年賀状が作れる Tシャツくんのスクリーンでは、1枚でおよそ100階程度の印刷ができます。文化祭や体育祭でクラス全員分のオリジナルTシャツや、その年の年賀状大量印刷!なんてものもお手の物。 https://www.hando-horizon.com/report/3461/ ③図版が反転しない デザインは反転させなきゃならないの?何か難しいことをしなきゃいけないの?なーんてことはありません!描きたいものをそのまま、唯一の注意点は「真っ黒」で作っていただくことだけ! ④多色刷りもできる シルクスクリーンは基本的に1色刷りでしょ?というイメージがあるかもしれませんが、ちょっとした工夫で2色、3色といった多色刷りもできちゃいます。どんな色の組み合わせにしようかな~と考えるだけでワクワクしますよね。 シルクスクリーンの特徴・デメリット ①デザインに工夫が必要 あまりにも細い線や細かい柄は、インクの目詰まりの大敵!成功しやすいデザイン作成の目安は「線幅1mm以上」です。 シルクスクリーン デザイン作成のポイント ②フルカラー印刷が難しい 「4色分解」という方法を使えば写真なども表現することが可能ですが、フルカラー印刷はかなり難易度高め。CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の色の重なりでフルカラー表現をする方法です。 ③多少慣れが必要 スキージで刷るときの力の入れ具合で掠れてしまったり、滲んでしまったり…、また刷る素材によって力の調整が必要だったり…など、慣れるまでは難しく感じることも多いかもしれません。そこで、HANDoで一度プリント体験をしてみるのはどうでしょう?プロが製版から印刷まで丁寧にお教えします!この生地にはプリントできる?印刷のコツは?など様々な疑問も解決!上達への近道になるかも? HANDo KICHIJOJIでは、工房を体験・制作の場としてご利用いただくこともできます。シルクスクリーンが初めての方はもちろん、個展用の作品作りや販売製品の制作など、幅広い方にご利用いただけます。 詳細とご予約はこちらhttps://www.hando-horizon.com/manabiba/yoyaku/ ご自宅で簡単に始められるシルクスクリーンのおすすめセット ホリゾン・インターナショナル株式会社「Tシャツくんミドル」 ひとつずつ道具を揃えるのは面倒!という方にこそおすすめしたいのがTシャツくん。このセットがあれば製版から印刷まで、すべての作業が可能。自分で用意するのはイラストなどのデザインと刷りたいものだけ!Tシャツはもちろんトートバッグや靴下、ハガキや紙袋などにもプリントできるので、小ロット制作におすすめです。 Tシャツくんシリーズは全部で3種類。22cm角のプリントができるスタンダードなTシャツくんミドルのほか、12cm角のワンポイントプリントができるTシャツくんジュニアや22×36cm角のプリントまで対応したTシャツくんワイドも。それぞれ”大は小を兼ねる”ので、下のサイズのフレームもお使いいただけます!(ワイドならミドルサイズとジュニアサイズも作成可能) 自分で全部やるのはうまくできるか不安…という方には、シルクスクリーン製版サービス「ロゴスル」もおすすめ。難しそう…と感じる製版作業は全てお任せできるので、印刷したいデザインを送るだけで完成した版と必要な道具がご自宅に届きます。 Tシャツくんhttps://www.webshop.hando-horizon.com/SHOP/101390016.html シルクスクリーン製版サービス「ロゴスル」https://www.webshop.hando-horizon.com/SHOP/361540/list.html 気軽にシルクスクリーン印刷を体験してみよう シルクスクリーンプリントについてご紹介しました。手軽に楽しくオリジナルのTシャツや年賀状が作れるシルクスクリーンプリント。まずは少し体験してみたいという方はぜひ東京・吉祥寺のHANDo KICHIJOJIへ遊びに来てくださいね!プロが製版から印刷まで丁寧にお教えします。また、ご購入をご希望の方にTシャツくん無料レクチャーも実施中。この生地にはプリントできる?印刷のコツは?などのご質問もぜひお気軽にご連絡くださいませ。 お問い合わせはこちらhttps://www.hando-horizon.com/contact/