シルクスクリーンのメッシュはこう選ぶ!~120 80 60メッシュの違いと選び方~

シルクスクリーンで悩んでしまうのが「メッシュ」。
120メッシュ、80メッシュ、60メッシュ…しかも230メッシュなんてものもあるの?それって一体なにが違うの?どう選べばいいの?という方も多くいるであろうメッシュ選び問題。
今回はメッシュの選び方を、プリントの仕上がりの違いを比較しながらご紹介していきたいと思います!
シルクスクリーンの「メッシュ」って何?
シルクスクリーン印刷は孔版印刷の一種で、文字通り「孔(あな)」にインクを通して印刷する方法です。その孔が開いたメッシュ状の布のことをスクリーンと言います。そして、そのメッシュにもそれぞれ目の粗いもの、細かいものがあり、1インチの中に何本の糸で織られているかを示した数値がメッシュ数となっています。
つまり、120メッシュとは「1インチの中に120本の糸が織られている」ということ。当然糸が少なければ少ないほどメッシュの目は粗く(スカスカ)なりますので数字が大きいほど目が細かく、小さいほど目が粗いということになります。
120・80・60メッシュを並べて見てみると…

さらに拡大してみると…?

ここまで拡大してみると一目瞭然ですね!
60メッシュは明らかに網の目が粗いのがくっきり見えます。
実はこれ触ってみても明らかに違うんです。120メッシュよりも60メッシュのほうがザラザラしていて分厚い!みなさんもぜひ触って違いを感じてみてくださいね!
実際にプリントしてみる!
今回の実験では以下のものたちを使用してみたいと思います。
・業務用スキージ
・Tシャツくんシルクスクリーンインク リッチ
濃色生地に発色させやすい業務用スキージ、そして同じく濃色生地に発色しやすい「リッチ」の白色で、どれほど発色に違いが出るのかを比較していきたいと思います!
標準の120メッシュでプリント

濃色生地への発色も良し、文字もくっきり綺麗にプリントできています。
メッシュっぽさ(線がガタガタした感じ)もなく良い感じ!
80メッシュでプリント

網目が粗くなった分たくさんインクも落ちるのか、発色は120メッシュよりも良さげ◎
ただ、文字が少しガタガタしているような…ぼやけているような…
一番粗い!60メッシュでプリント

おお…これはかなり高発色になりました。
ただ、インクはたくさん落ちているけれど、文字がかなりつぶれ気味に…
網目が粗い分、細い文字を鮮明に表現するのは難しそうです。
120・80・60メッシュでのプリントの仕上がりをまとめて比較

左から順に、120、80、60メッシュ。
こうして並べて見るとよくわかりますね。
目が粗く(インクが落ちる孔が大きく)なるとインクがたくさん落ちて高発色になるけれど、目が粗い分細かい文字などは影響を受け、ギザギザ、ガタガタとメッシュっぽさが目立つ、という結果に。
結局どれがおすすめ?

特別な理由がない限りは標準の「120メッシュ」がおすすめ!
今回のように濃色生地にきれいに発色させたいときなどは80メッシュなどを使用してみるのも良いでしょう。ラメの入ったきん・ぎんインクも120メッシュよりは80メッシュのほうが目詰まりしにくく、ストレスなくプリントすることができますよ◎
文字や線などがないベタのデザイン、また、シルクスクリーンもだいぶ慣れてきた!という方は60メッシュにチャレンジしてみるのも良いかもしれません。
230メッシュって何用なの?
Tシャツくんにはもうひとつ、「230メッシュ」というスクリーンがあります。
そんなに細かいスクリーンがあるなら、細い線や細かいデザインはそれがいいじゃん!と思うかもしれませんが、230メッシュは水性インクで使用することができません。
これは完全にかなりの上級者向けで、たとえば油性インクで金属に刷りたい、など、少しの滲みや網目も目立ってしまうような場合に有効。布印刷に230メッシュが使われることはめったになく、完全に業務用のスクリーンと考えていただければと思います。
メッシュの選び方まとめ
120メッシュ薄いな…60メッシュめちゃくちゃ濃いな!…となるかと思いましたが、120メッシュなかなかイケてるじゃん?という結果に。Tシャツくんインク「リッチ」、なかなかやるのでは?
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シルクスクリーン 「手描き」で原稿をつくろう! │ Tシャツくん
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シルクスクリーン 「撥水インク」でアウトドア用のテントに刷ってみた!
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