Tシャツくん HOW TO
HOW TO T-SHIRT-KUNTシャツくんの使い方を画像付きでご紹介。
原稿の黒さの目安や失敗しがちな製版もここを見ればまるっと解決!
原稿作成
Step1原稿用紙を用意する
Tシャツくん専用原稿用紙を用意しましょう。
市販のコピー用紙やリサイクルペーパーは紫外線透過量が異なるため、製版失敗の原因になります。
- 手描き・レーザー(トナー)プリンタの場合→「コピー・手描き専用原稿用紙」
- インクジェットプリンタの場合→「インクジェット専用原稿用紙」

手描きの場合
自分で用意するもの:油性黒マジックペン
「コピー・手描き専用原稿用紙」に直接描きます。
必ず油性の黒マジックペンを使用しましょう。
光に照らして真っ黒に塗りつぶされていればOKです。
線幅は1mm以上になるように、なるべく太く描きましょう。
水性ペンやボールペン、鉛筆はNGです。
- <デザインの推奨サイズ>
- スモールフレーム:120×120mm以内
- ミドルフレーム :220×220mm以内
- ワイドフレーム :220×310mm以内

データの場合
必ずK100%にしましょう。
濃淡をつけたい時はグレーではなく、ハーフトーンがおすすめ。細い線や小さすぎるハーフトーンは製版できないため、必ず線幅は1mm以上になるようにしましょう。
解像度は300dpi程度ないと綺麗に製版ができません。
- <デザインの推奨サイズ>
- スモールフレーム:120×120mm以内
- ミドルフレーム :220×220mm以内
- ワイドフレーム :220×310mm以内

原稿を印刷する
手描きの場合は描いた原稿をそのまま使用できます。
データの場合はお持ちのプリンターに合わせて用紙を選び印刷しましょう。
- 手描き・レーザー(トナー)プリンタの場合→「コピー・手描き専用原稿用紙」
- インクジェットプリンタの場合→「インクジェット専用原稿用紙」
黒が薄い時は濃度を上げてコピーをするか、きれいモードなどを試してみましょう。

多色刷りの場合
色ごとにデータを分けましょう。
重ねるか、抜きにするか、でもデータの作り方が異なります。色を重ねる場合はインクの種類や刷る順番などによっても仕上がりが変わります。

応用編:写真の場合
まずは、フルカラーの写真をグレースケールにしましょう。
一色刷りにするか、四色分解をしてフルカラー印刷をするか、によってその後のデータの作り方が変わります。

原稿作成方法を動画でチェック
製版準備
Step2原稿用紙をカットする
自分で用意するもの:ハサミ
絵柄の周りを2センチ程度残して余白をカットしましょう。
印刷時の汚れなどがある場合は切り落としてもOK。
※修正したい箇所があっても修正液や修正テープは使用しないでください。新しく描き直すor印刷し直しましょう。

スプレーのりをかける
スプレーのりをよく振り、原稿用紙から30cm程度離して軽く吹きかけます。ふわっと軽めに、でもまんべんなくスプレーができるとなおヨシ。指で触って少しペタッとするくらいがベストです。
近づけすぎたり、べちゃっとかけすぎるとスプレーのりの水分で製版に失敗する可能性があります。

フレームを準備する
スプレーのりを乾かしている間にフレームを準備します。
机の上が濡れていたり汚れていないことを確認し、フレームを内枠と外枠にバラします。
内枠を机から少しはみ出して置きましょう。こうすることで、空気の通り道ができ、ピンとスクリーンを張ることができます。

スクリーンを張る
自分で用意するもの:カーテンを閉めた暗めの場所
感光前のスクリーンは紫外線に弱いので、必ずカーテンを閉めましょう。暗室は必要ありませんが、蛍光灯の真下などはなるべく避けてください。
内枠の上にスクリーンを1枚置き、外枠で挟むようにぐっと上から押し込みます。
残りのスクリーンが入った黒袋もすぐにチャックを閉めておきましょう。

マットをかぶせてからネジ
すぐにネジを締めたくなりますが、まずは専用のマットをかぶせましょう。白い方が下です。こうすることで極力紫外線を防ぎます。
ネジは強く押し付けてスクリーンに穴をあけてから回しましょう。空回りする時は内枠と外枠を押し付けながら回すと嵌まります。
全て仮止めをしてから、対角線上に強く締めていくとピンと張れます。
指でたたいてパンッと太鼓のような音がすればOK。

原稿用紙を貼り付ける
マットと一緒にひっくり返します。
スクリーンの裏面に、原稿用紙の<スプレーのりを吹きつけた面>を貼ります。全体がきちんとスクリーンに密着するように端の方まで、手やスキージを使ってぴったり貼りましょう。
【POINT】
- 上下左右に3センチ程度隙間が空いているとベスト
- 一度に複数の原稿を貼り付ける時はデザイン同士の間を2~3センチあけましょう。紙同士が重ならないように注意してください。

Tシャツくんに入れる
マットと一緒にひっくり返し、そのままTシャツくん本体にセットします。(マットが乗っている方が上)

指定の時間にセットし、露光スタート。
露光している間に<水を入れたコップ>を用意しましょう。

製版準備方法を動画でチェック
製版(ブラッシング)
Step3両面を濡らす
自分で用意するもの:水を入れたコップ
本体から取り出し、マットを外します。
原稿用紙を剥がしたら、表面を上にします。
★インク容器を四つ角に置き脚にするのもおすすめです。
水で濡らしたハケで表面をまんべんなく濡らし、ひっくり返して裏面もまんべんなく濡らします。
【POINT】
- フレームの隙間に水が入らないように注意
- たっぷりの水でふやかすイメージ



15秒待ってブラッシング
両面を濡らし15秒程度待つと絵柄が浮かび上がってきます。
※待たないとピンホールの原因になります。
ハケを垂直に持ち、くるくると円を描くようにブラッシングします。スクリーンは繊細なので優しく。
何度も水をつけ直しながら、手早く、でも力を入れすぎずにブラッシングしましょう。泡立つときは水が少ない証拠。
★裏面7割こする→表面2割こする→裏面から最後の仕上げ


両面を拭き乾かす
自分で用意するもの:ティッシュ、ドライヤー
デザインがすべてきれいに抜けたら、不要なカスが残っていないかチェックしましょう。OKなら両面の水分をティッシュで優しく拭き、ドライヤーで乾かします。
【POINT】
- スクリーンの網目に水跡が残ることがあるため、自然乾燥ではなくドライヤーでしっかり乾かしましょう。
- ピンホール(不要な小さな穴)ができてしまったら、ピンホール修正液で裏面から塞ぎ、再度ドライヤーで乾かします。


製版(ブラッシング)方法を
動画でチェック
印刷
Step4パネルにスプレーのり


位置決めと“浮き”
印刷したい位置を決めます。
何枚も同じ位置にプリントする場合は、パネルをセットした印刷素材を事前にたくさん用意しておきましょう。フレームを置く位置にマスキングテープで印をつけておくのもおすすめ。大量印刷や多色刷りにはワイド印刷機の使用も検討してみてください。
また、印刷素材と版の間に“浮き”をつくるのが成功のポイントです。
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インクをのせる
絵柄の幅と同じくらいにインクをのせます。
余ったインクは戻せるため、少し多いと感じるくらいがちょうど良いです。

スキージをひく
フレームを片手でしっかり押さえて(もしくは誰かに押さえてもらう・ワイド印刷機を使う)、スキージを手前にひいていきます。
角度は65度くらいで、ぎゅっと下に押し付けながら、しっかりとインクを落としていきましょう。
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フレームを持ち上げる
ずれないようにゆっくりとフレームを持ち上げましょう。
この時に生地がくっついて一緒に持ち上がってしまうような時は、パネルへのスプレーのり不足。もう少し多めに吹きつけてしっかりと生地を固定してみましょう。

印刷方法を動画でチェック
掃除
Step5残ったインクを戻す
版上に残ったインクをヘラですくい、ボトルの中に戻しましょう。スキージやヘラについたインクも同じく戻します。

裏面を拭く
自分で用意するもの:ティッシュ、コップに入れた水
目詰まり防止のために、水を含ませたティッシュで裏面を拭きます。
ゴシゴシと目に残ったインクを取り除くように、しっかり拭きましょう。
その後、乾いたティッシュやウエスで乾拭きをします。
【注意】
- 同じ色で印刷する時は裏面だけドライヤーで軽く乾かしましょう
- インク色を変えて印刷する時は両面をしっかり乾かしましょう
- 表面(インクをのせる面)を拭くことは基本的にありません!


スキージ・ヘラを洗う(拭く)
スキージやヘラなどのツールは、水を含ませたティッシュで拭くか、水洗いをしましょう。(油性インクを除く)
スキージの角などにインクが固まったまま残ると、次に使用するときに剥がれ印刷に影響が出ることがあるため、しっかりと綺麗にしておきましょう。

ネジを緩める
フレームからスクリーンを外す
次回そのまま使う場合は、フレームのネジを緩めておきましょう。きつく締めたままにするとフレームが歪む原因になります。
また、フレームから外して保管することもできます。
デザイン部分に折り目がつかないようにクリアファイルやスクリーンが入っていた箱などに入れて保管しましょう。
【CHECK】
外したフレームについた紫色の液は、ブラッシングの時にフレーム内に水が入ってしまった証拠。すぐに水洗いすれば取れます。


応用編:版を再度使う時のネジ穴
一度フレームから外した版をもう一度使う場合は、必ずネジ穴にマスキングテープを貼りましょう。マスキングテープで塞がないと、ピンと張ることができず、綺麗に印刷することができません。

乾燥
Step6パネルから外しドライヤー
自分で用意するもの:ドライヤー
パネルから外してドライヤーで乾かします。
指で触ってつきそうな場合はパネルをしたままサッと乾かしてから外し、ゆっくり乾かすのもOKです。
【注意】
パネルはプラスチック製のためドライヤーを近くで当て続けると熱で変形する可能性があります。


アイロンで仕上げ
自分で用意するもの:アイロン、シリコンシート(クッキングシート)
洗濯するものの場合は必ずアイロンをかけましょう。
中温(140~160℃)で2分程度かけることで、洗濯耐久性が上がります。
テフロンシートやシリコンシート、もしくはクッキングシートを印刷面にのせてアイロンをかけましょう。
【注意】
※スチームは使用しないようにしてください。(発泡インクを除く)
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